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MLBポストシーズン戦力分析 ヤンキース編

戦力分析編の第3弾はワールドシリーズでの優勝回数が最も多いニューヨーク・ヤンキースです。

今シーズンの成績

今シーズンの成績(9/20まで)は以下の通りです。

打者成績

OPS順、100打席以上、復帰の目処が立たない選手は載せない

選手名PAAVGOBPSLGOPSHRwRC+
M.カーペンター154.305.412.7271.13915216
A.ジャッジ631.316.419.7011.12059209
A.リゾ495.229.341.500.84131138
A.ベニテンディ521.304.373.399.7725122
G.スタントン406.209.294.447.74126109
DJラメイヒュー523.262.358.381.73912117
G.トーレス528.247.298.434.73221107
J.ドナルドソン490.222.310.388.69815100
J.トレビーノ317.252.287.395.6821093
H.ベイダー264.256.303.370.673593
I. カイナーファレファ486.267.319.330.649387
O.カブレラ111.228.288.356.644284
A.ヒックス420.216.327.308.635787
M.ゴンザレス182.193.268.329.597572
K.ヒガシオカ219.198.240.342.582862

※wRC+:打者が打席あたりに産み出した得点の傑出度であり、平均的な打者に対する得点力の大きさをパーセンテージで表している。wRC+が100の打者は平均的であり、wRC+が150の打者は平均より50%多くの得点を産み出している(Wikipedia)

ジャッジ、カーペンターが高いパフォーマンスを発揮しており、リゾ、ベニテンディ、ラメイヒューが平均以上の貢献度であると考えられます。

ゴンザレス、ヒガシオカ以外の打者は打撃での貢献度が平均以下でないため、全体では穴が少ないと考えられます。

投手成績

先発投手

イニング順、40イニング以上、復帰の目処が立たない選手は載せない

選手名GIPERAK/9BB/9HR/9WLWhipxFIP
G.コール30182.13.4111.652.321.431271.032.80
J.タイヨン29158.04.047.521.651.371351.133.84
F.モンタス27144.14.058.852.681.125121.253.62
N.コルテス25140.02.709.132.061.031040.953.72
L.セベリーノ1686.03.459.942.621.47531.073.48
D.ヘルマン1257.23.126.402.181.09231.144.59

※xFIP:打たれたフライボールに一定の本塁打を見込んで算出されたFIP(守備の影響を無視した投球内容)(Wikipedia)

全体的に与四球率は低くなっており、Whipも全体的に低くなっているため、先発投手は安定していると考えられます。
先発の防御率はコルテス以外3.00を上回っていますが、xFIPは4.00を下回っている選手が多いため、先発投手の駒はある程度揃っていると考えられます。
大きな弱点となっている箇所は被弾の多さであると考えられます。

リリーフ投手

登板数順、30登板以上、復帰の目処が立たない選手は載せない

選手名GIPERAK/9BB/9HR/9HLDSVBSWhipxFIP
C.ホームズ5960.02.559.453.000.1572051.052.89
L.トリビーノ5848.04.6911.444.130.9431021.693.35
W.ペラルタ5656.12.727.512.720.329451.053.62
L.リットキー4652.12.759.112.410.696201.303.97
J.ロアイシガ4541.14.356.973.700.6510111.313.95
A.チャップマン3731.24.5510.236.541.149901.424.90
R.マリナッシオ3438.11.8811.504.700.475001.024.03
B.アブレイユ3238.03.329.005.211.181011.474.34

※BS:救援失敗

リリーフでは被弾が少なくなっていますが、与四球が多くなっています。
ホームズ、トリビーノ、ペラルタ以外はxFIPが悪い値になっているため、リリーフは駒が不足していると考えられます。
トリビーノはWhipが高くなっており、ペラルタはBSが多くなっているため、ホームズ以外のリリーフは安定感を欠いていると考えられます。

守備、走塁

ヤンキースのチームDRSは+105であり、UZR/150は+5.0となっているため、守備力は平均以上であると考えられます。

チームUBRは-9.3であるため、走塁面に関しては平均を大幅に下回っていると考えられます。

ポストシーズンの通算成績

打者成績

OPS順、80打席以上、復帰の目処が立たない選手は載せない

選手名PAAVGOBPSLGOPSHRWPA
G.トーレス92.325.413.575.98850.64
A.ジャッジ160.230.340.504.844110.58
J.ドナルドソン167.260.335.433.76850.08
DJラメイヒュー103.272.340.424.76430.69
A.ベニテンディ87.272.322.407.72920.18
M.カーペンター181.228.304.411.71560.86
A.ヒックス110.223.327.351.6782-0.03
A.リゾ166.207.283.387.67070.12
M.ゴンザレス129.231.302.368.67030.07

※WPA:セイバーメトリクスで用いられる指標のひとつ。チームの勝利にどれだけ寄与したかという勝利貢献度を表している(Wikipedia)

野手はポストシーズンの経験がある選手が多くいます。
WPAから見ると打者はトーレス、ラメイヒュー、カーペンター、ジャッジがポストシーズンでの貢献度が高くなっていますが、ヒックスは低いと考えられます。

投手成績

イニング順、36イニングor16登板以上、復帰の目処が立たない選手は載せない

選手名GIPERAK/9BB/9HR/9WLSVWhipWPA
G.コール1486.02.9311.622.301.578500.931.42
A.チャップマン3541.12.4013.503.480.6534101.070.42

投手は経験が少ない選手が多くなっています。

コール、チャップマンのいずれも貢献度は高くなっています。
また、全体的に奪三振は多くなっていますが、コールは被弾が多くなっています。

まとめ

今季のヤンキースは野手ではジャッジ、カーペンターが傑出しており、大きな弱点となっている箇所走塁面以外はないと考えられます。

しかし、先発投手では被弾の多さ、リリーフは駒不足が弱点となっています。
よって、弱点となっている部分は打線の援護と先発投手が長いイニングを投げるなどによってカバーすることが重要になると考えられます。
また、投手では全体的のポストシーズンの経験が少ないため、経験不足をどのようにカバーするかが重要であると考えられます。

よって、野手で大きな弱点となっている部分こそありませんが、投手では弱点となっている箇所が多くあるため、その部分を埋める必要があると考えられます。

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