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MLBポストシーズン戦力分析 カージナルス編

戦力分析編の第5弾は世界一がナ・リーグで最多のセントルイス・カージナルスです。

今シーズンの成績

今シーズンの成績(9/20まで)は以下の通りです。

打者成績

OPS順、100打席以上、復帰の目処が立たない選手は載せない

選手名PAAVGOBPSLGOPSHRwRC+
P.ゴールドシュミット606.322.411.5991.01035185
N.アレナド578.296.358.543.90129153
A.プホルス313.256.332.513.84519137
L.ヌートバー298.219.336.429.76512119
B.ドノバン418.282.391.373.7644127
J.ジェペス229.252.297.457.75411112
T.エドマン591.271.327.411.73813111
C.ディッカーソン256.284.313.420.7335107
N.ゴーマン313.226.300.420.72014107
D.カールソン437.240.316.387.7038102
T.オニール383.228.308.392.70014101
A.キズナー253.217.313.285.598280
Y.モリーナ255.222.243.315.558558
P.デヨング205.156.254.302.556663

※wRC+:打者が打席あたりに産み出した得点の傑出度であり、平均的な打者に対する得点力の大きさをパーセンテージで表している。wRC+が100の打者は平均的であり、wRC+が150の打者は平均より50%多くの得点を産み出している(Wikipedia)

ゴールドシュミットが非常に高いパフォーマンスを発揮しており、アレナドが打撃での貢献度が高く、プホルス、ドノバン、ヌートバーが平均以上の貢献度であると考えられます。
また、ギャロ、ベリンジャーは打撃での貢献度が平均より下ですが、本塁打を多く打っています。

打撃での貢献度が平均以下の打者少ないため、全体では穴が少ないと考えられます。

投手成績

先発投手

イニング順、40イニング以上、復帰の目処が立たない選手は載せない

選手名GIPERAK/9BB/9HR/9WLWhipxFIP
M.マイコラス30187.13.466.631.731.1511121.053.87
A.ウェインライト29178.03.296.932.380.711191.243.93
J.モンゴメリー30168.13.268.021.820.96851.083.41
J.キンタナ29151.03.167.392.620.48561.253.76
D.ハドソン25134.04.165.173.900.60871.404.79
S.マッツ1143.25.5610.721.851.65531.283.02

※xFIP:打たれたフライボールに一定の本塁打を見込んで

算出されたFIP(守備の影響を無視した投球内容)(Wikipedia)

全体的に与四球率は低くなっており、被弾も少なくなっていますが、奪三振は少なくなっています。
先発の防御率は全員3.00を超えており、xFIPはモンゴメリー、マッツ、キンタナ以外は3.80を超えているため、先発投手はチームの弱点となっていると考えられます。

リリーフ投手

登板数順、30登板以上、復帰の目処が立たない選手は載せない

選手名GIPERAK/9BB/9HR/9HLDSVBSWhipxFIP
C.ストラットン5659.04.428.243.360.618251.514.06
G.ガジェゴス5355.13.0910.732.110.98111360.963.44
R.ヘルズリー5060.11.1913.132.540.7561840.732.52
A.パランテ42103.13.146.183.310.708001.413.65
G.カブレラ3944.24.636.454.031.6113111.324.89
J.ヒックス3460.14.929.405.220.758011.314.05

※BS:救援失敗

リリーフでも被弾は少なくなっています。
ヘルズリーは防御率、Whip、xFIPがいずれも優秀であるため、レギュラーシーズンでは安定していたと考えられます。
ストラットン、ガジェゴスはBSが多く、ストラットンは防御率、xFIP、Whipもよくないため、安定感を欠いていると考えられます。
リリーフではヘルズリー以外の投手が安定感を欠いているため、リリーフの枚数が不足していると考えられます。

守備、走塁

カージナルスのチームDRSは+60であり、UZR/150は+4.9となっているため、守備力は平均以上であると考えられます。

チームUBRは+3.6であるため、走塁面に関しても平均以上であると考えられます。

ポストシーズンの通算成績

打者成績

OPS順、80打席以上、復帰の目処が立たない選手は載せない

選手名PAAVGOBPSLGOPSHRWPA
A.プホルス352.321.426.5811.007192.79
P.ゴールドシュミット94.282.351.624.97580.46
Y.モリーナ398.277.330.362.6924-0.17

※WPA:セイバーメトリクスで用いられる指標のひとつ。チームの勝利にどれだけ寄与したかという勝利貢献度を表している(Wikipedia)

WPAから見ると打者はプホルス、ゴールドシュミットがポストシーズンでの貢献度が高くなっていますが、モリーナは低いと考えられます。

投手成績

イニング順、36イニングor16登板以上、復帰の目処が立たない選手は載せない

選手名GIPERAK/9BB/9HR/9WLSVWhipWPA
A.ウェインライト29114.12.839.681.730.874541.111.55
投手はポストシーズンの経験が少ない選手が多くなっています。
投手はウェインライトが貢献度が高いと考えられます。

まとめ

今季のカージナルスは野手ではゴールドシュミットが傑出しており、大きな弱点となっている箇所はありませんが、投手では先発とリリーフのいずれも弱点となっていると考えられます。
そのため、投手陣の奮起や、打線の援護で投手のマイナスをカバーする必要があります。

また、投手では全体的にポストシーズンの経験が少ないため、経験不足をどのようにカバーするかが重要であると考えられます。

よって、投手では選手の能力に不安があり、ポストシーズンの経験も少ないため、その部分カバーするためには、ゴールドシュミット、プホルスの活躍が重要である考えられます。

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