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MLBポストシーズン戦力分析 フィリーズ編

戦力分析編の第9弾は11年ぶりにポストシーズンに進出したフィラデルフィア・フィリーズです。

今シーズンの成績

今シーズンの成績(9/20まで)は以下の通りです。

打者成績

OPS順、100打席以上、復帰の目処が立たない選手は載せない

選手名PAAVGOBPSLGOPSHRwRC+
B.ハーパー360.299.378.554.93217155
G.スタッブス107.287.368.511.8795146
D.ホール135.264.296.550.8469132
J.T.リアルミュート506.269.342.470.81219126
R.ホスキンス604.248.337.466.80328125
K.シュワーバー603.213.312.482.79439119
J.セグラ329.281.337.411.74810111
A.ボーム563.289.323.411.73412104
N.カステラノス531.265.305.397.7021396
B.マーシュ414.239.290.374.6641085
B.ストット411.235.297.360.657985
E.ソーサ190.227.275.369.644282
M.ビアリング315.234.289.329.618573

※wRC+:打者が打席あたりに産み出した得点の傑出度であり、平均的な打者に対する得点力の大きさをパーセンテージで表している。wRC+が100の打者は平均的であり、wRC+が150の打者は平均より50%多くの得点を産み出している(Wikipedia)

ハーパーが高いパフォーマンスを発揮しており、スタッブス、ホール、ホスキンス、リアルミュート、シュワーバーが平均以上の貢献度であると考えられます。
また、本塁打は全体的に多くなっています。

ビアリング以外の打者は打撃での貢献度が平均以下でないため、全体では穴はほとんどないと考えられます。

投手成績

先発投手

イニング順、40イニング以上、復帰の目処が立たない選手は載せない

選手名GIPERAK/9BB/9HR/9WLWhipxFIP
A.ノラ29186.13.3810.141.260.879120.982.84
K.ギブソン28151.24.457.422.551.191061.274.01
R.スアレス26140.13.537.573.400.77951.303.78
Z.ウィーラー23138.03.079.652.150.781171.083.19
N.シンダーガード23127.04.186.382.060.999101.284.33
B.ファルター1773.13.687.611.841.72531.164.36
Z.エフリン1469.04.307.431.961.04351.173.98

※xFIP:打たれたフライボールに一定の本塁打を見込んで

算出されたFIP(守備の影響を無視した投球内容)(Wikipedia)

全体的に与四球率は低くなっています。
先発の防御率は全員3.00を上回っており、xFIPはノラ、ウィーラー、スアレス以外3.80を上回っているため、先発投手は4番手以降に不安があると考えられます。

リリーフ投手

登板数順、30登板以上、復帰の目処が立たない選手は載せない

選手名GIPERAK/9BB/9HR/9HLDSVBSWhipxFIP
J.アルバラード5445.13.5713.704.570.4019121.302.44
A.ベラッティ5449.03.3113.224.040.929211.293.36
B.ハンド5444.22.227.664.630.2013521.284.88
D.ロバートソン5358.12.4511.664.300.9232071.133.52
S.ドミンゲス4946.22.5110.993.090.5815920.962.90
N.ネルソン4162.24.748.904.600.142101.454.46
C.ブログドン4037.13.1310.851.931.456221.213.13

※BS:救援失敗

リリーフでは全体的に与四球が多く、Whipも高くなっています。
アルバラード、ドミンゲス、ブログドン、ベラッティのxFIPが3.80を下回っているため、リリーフの駒はある程度揃っていると考えられます。
ロバートソンはBSが多くなっています。

守備、走塁

フィリーズのチームDRSは-30であり、UZR/150は-2.6となっているため、守備力は平均を大きく下回っていると考えられます。

チームUBRは+7.4であるため、走塁面に関しては平均を大きく上回っていると考えられます。

ポストシーズンの通算成績

打者成績

OPS順、80打席以上、復帰の目処が立たない選手は載せない

選手名PAAVGOBPSLGOPSHRWPA
K.シュワーバー128.255.359.518.87790.61
B.ハーパー89.211.315.487.80250.41

※WPA:セイバーメトリクスで用いられる指標のひとつ。チームの勝利にどれだけ寄与したかという勝利貢献度を表している(Wikipedia)

野手はポストシーズンの経験が少ない選手が多くいます。
WPAから見るとシュワーバー、ハーパーがポストシーズンでの貢献度が高くなっていると考えられます。

投手成績

イニング順、36イニングor16登板以上、復帰の目処が立たない選手は載せない

選手名GIPERAK/9BB/9HR/9WLSVWhipWPA
D.ロバートソン3337.23.1110.042.630.965001.061.94

投手ポストシーズンの経験が少ない選手が多くいます。

ロバートソンは貢献度が高いと考えられます。

まとめ

今季のフィリーズは、打撃のスタッツは全体的に優秀な値になっていますが、守備がかなり悪くなっています。
そのため、打撃で守備での失点を取り返す、投手が三振を奪って守備の影響を極力減らすなどでカバーすることが重要であると考えられます。

また、投手でも野手でもポストシーズンの経験が少ないため、ポストシーズンでの貢献度の高いシュワーバーやハーパーの活躍が重要になると考えられます。

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